具体的な内容としては、主に
- 「インテルメッツォ」でのメロディーと伴奏を合わせる部分の確認
- アサイメントが新構成になって間もない「オーゼの死」でも、重厚感を醸し出すために、ローベルとハイベルで音を揃える練習
- 「朝」ではテンポをもう少しゆっくり目にしたいという希望が挙がっていて
- 「ファランドール」では、新しく取り入れる楽器との調整の練習
- 「となりのトトロ・メドレー」では、曲と曲の繋ぎ目を中心とした練習
といったところでしょうか。
<練習光景>
※まだ曲名はヒミツなので上には挙げていませんが、「今年初トライのある曲」で、ある箇所が上手く行かずに苦笑いしちゃっているローベラーたち。それからこれは完全に私自身の主観的なことなのですが、
先日
カルロス・クライバー指揮による1992年のウィーンフィル・ニューイヤー・コンサートのDVDを入手して、
( i diskunion )その中の「トリッチ トラッチ ポルカ」を聴き、とても得るところが多かったように思います。
これまでも書いてきたように、「トリッチ トラッチ ポルカ」という曲は、テンポも速くてまた音もそれなりに多く、演奏していてとても目まぐるしい曲です。
でもそのオーケストラ
(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)はこの曲を極めて軽快に演奏し、視聴後に残るのは、爽やかですらある、ひたすら楽しげな曲調でした。
(「すげえ」という感想は別にして、ですが。)指揮者
クライバーも、時には片手をポケットに突っ込んだりしながら、まるで曲に合わせて踊っているかのようにタクトを振ります。
(拍なんて殆ど指示しません。)そしてオーケストラの各楽器の演奏者たちも、たぶん技術的には決して簡単ではないと思うのですが、
この曲を演奏できて、もう楽しくて仕方がない、といった様子で、にこやかな表情を浮かべながら、いとも軽々と指揮に合わせて演奏します。
(少なくとも「演奏に伴う必死さ」みたいなのとは、まるで無縁に見えます)でも実際に指揮者のピットで軽快に踊るクライバーの額には汗が見えますし、また
「このコンサートの指揮を引き受ける条件として、クライバーはウィーン・フィルとの10回にも及ぶリハーサル練習を要求した」とDVDの解説にありました。
要は、
実は裏では地道な練習や努力を積み重ねながらも、けれども本番ではそういった様子は全くといっていいほど感じさせずに、ただひたすら軽快で楽しげな印象を残す音楽の演奏に成功していることが、素敵だなと感じました。
そして可能な限り、自分もそうできるように努めたいと改めて思いました。
(20世紀後半を代表する指揮者やウィーン・フィルと、同列に自分自身について書くこと自体、物凄くおこがましいですが、同じ「音楽」を作り上げるという作業に携わる者として、片隅から。)プロアルテでもこの曲について、
「軽快で楽しそうに演奏する」という共通認識はもちろんこれまでにもあったのですが、
この演奏を通じて、それって具体的にはこういうことなんだな、と実感できた気がしました。
本番の演奏にて、少しでもそういった感じを出すことができたら、と思います。
さて早いもので、今年のプロアルテのクリスマス・コンサートはいよいよ来週の日曜日となりました。
もう何年も経験している毎年恒例のことではあるのですが、
それでもやはり、11月中旬から続く「土曜日曜の両日練習の週末」に入り、本番間近なこの時期になると、肉体的に楽ではないと改めて実感します。
そうした中で、「早く本番を終らせて楽になってしまいたい
」という気持ちと、
「いやいや、まだまだ本番に向けて色々な曲を時間をかけてブラッシュアップしたい
」という気持ちがあります。
「苦しくも楽しい時間」とでも言うのでしょうか。
恐らくこの最終盤でいかに有効な練習ができるかが本番演奏の出来に関係してくるのだと思います。
残り練習回数は、あと1回。
本番を前にした舞台の袖で、また本番演奏を終えた後に、不安や悔いが残らないよう力を尽くした残りの練習時間としたいと思います。
「土曜日に練習した後の日曜日の出来は良い」のお守りが、来週も有効であることを祈りながら。
以下、メンバー向け業務連絡です。
(※要ログイン) 12月4回目の練習※いつもの場所です